●日本では2010年に劇場公開され、しばらくDVDしか発売されていなかった、ドイツ映画『アイガー北壁』が
12月23日に日本でもやっと発売される。
イッテQなどで昨年取り上げられたりしていたからか?
とにかくこの映像はDVDでは正直厳しく、Blu-rayでないとあの地獄の山の恐ろしさは伝わらないだろう。
劇場公開されたとき、劇場に当時の装備の一部が展示されていたが
この装備であの場所を、ナチスのプロパガンダを背負って登った隊員が不憫で仕方がない。
登頂している風景を双眼鏡でリッチなホテルから眺める人たちと
白い地獄の中でもがく隊員の対比は見ていて本当に体の芯から震えてくる恐ろしさ。
ザイルにつられた恋人を助けられない葛藤など、どこまでもハードな作りだ。
●公開当時は確かモンベルが日本での宣伝協力していたのか、モンベルのお店でこの映画の予告が流れていたが
「腕が凍って曲がらない!」「すごく寒いよ……」と、まるで『スターリングラード』みたいな
悲惨な映像が続くので、これ店の宣伝にいいのか?!と思ってしまったくらいの過酷な映像が続く。
●しかしドイツ映画の全てを見て語っているわけではないが『Uボート』なども
過去の自国がやった過ちを冷静な視点で描いている。そして簡単な感動話にシメないところも
毎回見て素晴らしいなと思うところ。
日本の映画でこのようなものが作れない状況や、受け入れずに勇ましいことをネットで呟く風情に寂しくなる。
by suzuki-ri
| 2020-10-19 13:44
| DVD・ホームシアター
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