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10年前の事を今想う(上)

以前ZZ-Rネタで書いた事があるのだが
私は24〜5歳の時に「大入院」をしたことがある。
最近、まわりで入院される人が多く
その時に自分の体験を話す事もまた増えた。
「バイクでコケて?」と言われがちだが
『ある日から突然歩けなくなった』のだ。
「それから10年」という節目で振り返りここに書く事に。



[兆しから入院まで]
24歳の時。仕事は覚える事も多く激務だったがそれなりに
充実した日々を送っていた。12月に入り相変わらずのバタバタ。
「風邪」をひくが休めそうなスケジュールで無かったので
そのまま仕事に出ていた。私は風邪ひいても1週間くらいで
放っておいても治っていたタチだったので
そのままにしていたが、今回は高熱が出るわけでもないのに
1月近くたっても治らない。なんか風邪っぽいままなのだ。
「疲れてるから」と思いつつ、年内の仕事も終わりが見えて来た。
仕事収めもしあとは冬休みと言う時、風邪はほとんど感じ無くなっていたが
1つ変わった事があった。「足が冷たい」

年末年始は家族や友人等と、それなりに過ごしていた。
体調も「足が冷たい」事以外は、特に変わった事は無く
「これが冷え性ってヤツ?」くらいに思っていた。

年が明け仕事が始まった。足の冷たいのはそのままだったが
もう一つ変わった事があった。「足がもつれる」
信号の変わり目等にダッシュしようとすると
足が下半身がついてこない。アレ?なんだこの感覚?
それは日々悪くなっていき、駅の階段も手すり無しでは
上がれない位まで弱くなった。

さすがに恐くなり、会社の人からも見てもらった方がいいとの事で
地元の大きな病院に行く。もうこの時はツエ無しでは立てなかった。
医者から様々な質問と沢山の検査をした。結果
「2週間ほど検査入院してほしい」と言われる。
『入院!?』今まで入院は無かったのでショックだった。
が2週間ほど…という事で1月一杯で治ればいいじゃないかと
前向きに思い入院する。世間は阪神大震災で大変だった時期だ。


[原因が分からない]
入院当日、身長・体重など一通りの事をし
内科病棟へ入る。4人部屋で建物が新しく綺麗だった。
窓際のベットが私になる。その日の夕方から様々な検査が始まった。
電極のようなものをあてたり、MRIやレントゲンなど
病院の「検査」するもののほとんどは使ったかもしれない。
そうしているうちに1月はあっという間に終わった。
しかし病状は良くならない。先生も正直「原因は分からない」と。
手紙でも書くか…とボールペンを持つが
筆圧も落ちていて、まともな字は書けない。
途方に暮れた。丁度隣のベットにも50歳くらいの人が
年あけて手足が不自由になったとかで入る。
私とこの人は「主」化してしまった。

入院生活自体も1ヵ月たつと慣れてきた。
看護婦さんと世間話ししたり、友人も沢山見舞いに来てくれた。
この時、本当に友だち多くて良かったとしみじみ思う。



[痛い検査]
2月に入り先生が「新しい検査」を持ちかけてくる。
ふくらはぎの一部を切り、中の筋肉組織を採取。
大学病院で調べるとの事だった。
治るんだったらなんでもする。その検査をする事に。
ベットで局部麻酔をしうつぶせで寝る。
足を切るイヤーな感覚はあったが痛くはなかった。
そしてしばらくすると「ここから先、組織を取るのだが
そこには麻酔をかけられないので(検査の為らしい)
痛いだろうがすぐ終わるから我慢してほしい」と聞かされ
『聞いて無いよー!!』と、当時流行ったダチョウ倶楽部の
ように思ったがしょうがない。好きにしろとうなずく。

カミソリで肉をそぐような、ザラっとした感覚と
痛みを足に感じた。実際は1.2分の事が長く感じられ
脂汗でたが「ハイ、終わりました。あとは縫ってから…」で力が抜けた。
あとで看護婦さんから聞いたが「きんせいけん」
(確かそんな言葉だった)という手術らしく『痛い』んだそうな。

抜糸まで1週間ほど車椅子生活。自分で思ったように
操れるようになるとバイク乗ってた時を思い出し
遊んでいて婦長さんに怒られたりした。
検査の結果出るころ、2月は終わろうとしていた。



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by suzuki-ri | 2004-11-10 16:32 | Comments(0)

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