前に「U-ボート」をやりましたが
潜水艦ものとしては異色の本作を、音響的に絞って紹介いたします。
CRIMSON TIDE
[ブラッカイマー&トニーの佳作]
もう公開されて10年近くたつ作品ですが
潜水艦ものというより、舞台劇のようなセリフの応酬が面白い本作。
劇中の90%は潜水艦のセットの中。登場人物も必要最小限。
ブラッカイマー作品としては押え気味のアクション。
核発射の命令系統のトラブルで、緊迫した状況に追い込まれる米軍…
ストーリーと手堅い演出で、トニー・スコットとしても
いい仕事をした作品です。今となってはやや古さは感じますが
主役のジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンの2人の
確実な演技で全く退屈しません。
タランティーノが脚色に関わったそうですが
そのおかげでテンション高いのかも
(スタートレックの話しは違うそうです)
[LDは名盤]
LDは国内でも2種類発売されました。
1つはドルビーデジタル& THX印の通常版(短いメイキング付き)と
その数年後に出た「DTS版」です。
LDのデジタル音声部分をフルに使ったこのソフトは
HiVi誌の輸入版紹介でも絶賛され、待望の国内盤の発売でした。
派手な見せ場が沢山あるわけでは無いのですが
出航前の大雨。艦内の様々な音。通常会話とアナウンスの切り替わった時の差、
魚雷の移動等、非常に細かい凝った音響設計で
暗くした部屋で見ると、まるで艦内の中のよう。
ドルビー版も優れていましたが、DTS版はさらに素晴らしく
分離と包囲感の良さ。セリフの力強さが際立っていました。
その当時の家のシステムはSPも小さかったのですが
再生SPの性能が上がったような感じがしました。
[DVD版は…]
DVD版は比較的初期の方に出た為、LBでドルビーデジタル収録。
吹き替えがあるのは嬉しかったですが
(セリフが多く字幕でもフォロー出来て無い)
LDにあった特典は無し。
ソナーなど極端な色の照明はLDよりにじまず綺麗でしたが
逆に圧縮ノイズが多めで、場合によってはLDの方が綺麗でした。
一昨年「特別盤」の発売がされ期待したのですが
LBのままでガッカリ。LDにあった特典は復活したのは
よかったのですがそれ以上の物はなく不満の残る再発売でした。
各国の仕様を調べたのですが、北米を始め
どこもDTSはおろかLBしかなくカックシ。
すると…
[UK版が買い]
某雑誌の輸入版紹介に「UK版はスクイーズ収録!」とあり早速購入。
PALで早まわしになってしまいましたが、確かにLB版より
解像度も高く大画面にした時の差は歴然。
特典は特別盤と同じでした。
これが「UKスクイーズ版」
こっちは同じUK版でもLBなので注意!!
しかしDVDでは今の所、DTS収録は無く
音に関してはLD-DTSが最強は変わらずでした。
[見どころ&聴きどころ]
映像ではアラバマの潜行シーンでしょう。
ヘリの空撮やボートからの真横のシーンが素晴らしく
フィルターをキツめにかけたインパクトのある
トニーらしい画です。
それにしても近代潜水艦ものはこれのカット&ペーストが多いなぁ。
(兄のリドリーも使ってるし。素材集か?)
音響は大雨の中の出航前演説が面白く
全体に激しい雨の音がする中に
フロント3CHでハックマンの声が響き渡り、
手前で副官の復唱。サラウンドでは時折雷鳴が鳴り響く。
そしてハンス・ジマーのスコア(彼の一番の傑作では?)が
じわじわと盛り上がる最高の場面です。
[この映画のあと]
この作品のあと、ブラッカイマー(故シンプソン)は
大作アクション指向になり大味な作品を連発。
(幾つかの佳作もあるが)
トニーは堅実の作品を作り続け、スパイゲームや
最新作「MAN OF FIRE」(邦題:マイボディーガード。なんだそりゃ?)等
派手さより、ストーリーの進め方に力を入れた作品を手掛けています。
とある本にありましたが「リドリーの映像に、トニーのドラマ演出があれば
凄いのに…」とありましたが、確かに映像派の兄より
話しをまとめる力は上だと思います。
潜水艦ものとしては異色の本作を、音響的に絞って紹介いたします。
CRIMSON TIDE
[ブラッカイマー&トニーの佳作]
もう公開されて10年近くたつ作品ですが
潜水艦ものというより、舞台劇のようなセリフの応酬が面白い本作。
劇中の90%は潜水艦のセットの中。登場人物も必要最小限。
ブラッカイマー作品としては押え気味のアクション。
核発射の命令系統のトラブルで、緊迫した状況に追い込まれる米軍…
ストーリーと手堅い演出で、トニー・スコットとしても
いい仕事をした作品です。今となってはやや古さは感じますが
主役のジーン・ハックマンとデンゼル・ワシントンの2人の
確実な演技で全く退屈しません。
タランティーノが脚色に関わったそうですが
そのおかげでテンション高いのかも
(スタートレックの話しは違うそうです)
[LDは名盤]
LDは国内でも2種類発売されました。
1つはドルビーデジタル& THX印の通常版(短いメイキング付き)と
その数年後に出た「DTS版」です。
LDのデジタル音声部分をフルに使ったこのソフトは
HiVi誌の輸入版紹介でも絶賛され、待望の国内盤の発売でした。
派手な見せ場が沢山あるわけでは無いのですが
出航前の大雨。艦内の様々な音。通常会話とアナウンスの切り替わった時の差、
魚雷の移動等、非常に細かい凝った音響設計で
暗くした部屋で見ると、まるで艦内の中のよう。
ドルビー版も優れていましたが、DTS版はさらに素晴らしく
分離と包囲感の良さ。セリフの力強さが際立っていました。
その当時の家のシステムはSPも小さかったのですが
再生SPの性能が上がったような感じがしました。
[DVD版は…]
DVD版は比較的初期の方に出た為、LBでドルビーデジタル収録。
吹き替えがあるのは嬉しかったですが
(セリフが多く字幕でもフォロー出来て無い)
LDにあった特典は無し。
ソナーなど極端な色の照明はLDよりにじまず綺麗でしたが
逆に圧縮ノイズが多めで、場合によってはLDの方が綺麗でした。
一昨年「特別盤」の発売がされ期待したのですが
LBのままでガッカリ。LDにあった特典は復活したのは
よかったのですがそれ以上の物はなく不満の残る再発売でした。
各国の仕様を調べたのですが、北米を始め
どこもDTSはおろかLBしかなくカックシ。
すると…
[UK版が買い]
某雑誌の輸入版紹介に「UK版はスクイーズ収録!」とあり早速購入。
PALで早まわしになってしまいましたが、確かにLB版より
解像度も高く大画面にした時の差は歴然。
特典は特別盤と同じでした。
これが「UKスクイーズ版」
こっちは同じUK版でもLBなので注意!!
しかしDVDでは今の所、DTS収録は無く
音に関してはLD-DTSが最強は変わらずでした。
[見どころ&聴きどころ]
映像ではアラバマの潜行シーンでしょう。
ヘリの空撮やボートからの真横のシーンが素晴らしく
フィルターをキツめにかけたインパクトのある
トニーらしい画です。
それにしても近代潜水艦ものはこれのカット&ペーストが多いなぁ。
(兄のリドリーも使ってるし。素材集か?)
音響は大雨の中の出航前演説が面白く
全体に激しい雨の音がする中に
フロント3CHでハックマンの声が響き渡り、
手前で副官の復唱。サラウンドでは時折雷鳴が鳴り響く。
そしてハンス・ジマーのスコア(彼の一番の傑作では?)が
じわじわと盛り上がる最高の場面です。
[この映画のあと]
この作品のあと、ブラッカイマー(故シンプソン)は
大作アクション指向になり大味な作品を連発。
(幾つかの佳作もあるが)
トニーは堅実の作品を作り続け、スパイゲームや
最新作「MAN OF FIRE」(邦題:マイボディーガード。なんだそりゃ?)等
派手さより、ストーリーの進め方に力を入れた作品を手掛けています。
とある本にありましたが「リドリーの映像に、トニーのドラマ演出があれば
凄いのに…」とありましたが、確かに映像派の兄より
話しをまとめる力は上だと思います。
by suzuki-ri
| 2004-09-27 16:15
| DVD・ホームシアター
|
Comments(0)