ジェイムズ・キャメロン。良くも悪くも「王様の座」を手に入れた監督。
その王様が「完璧主義」と「超大作」の監督の道へ進路を決めた映画です。
ABYSS
[相性]
私は正直キャメロンとは相性良く無いと思います。
フライングキラーは外すとして「ターミネーター」も
周りが絶賛した程好きでは無かったし(期待しすぎもあった)
「エイリアン2」は面白い事は面白いが
偏屈は私の中では 1>>3>>2>>>>>4の順。
大ヒットの「T2」も、拡大追いかけっこに終止し
パート1よりノレませんでした。
「トゥルーライズ」もT2であれ程
「核の恐怖」を描いているのになんだありゃ!?
確かにどの作品も「演出力」と「迫力」は並みの映画では無い事は
認めますが「のめり込まない」のです。
本作と一番甘いと言われた「タイタニック」が結構ハマりました。
両者の共通点は「水」くらいか?
[真の超大作]
まだCGが特殊効果の主役にはなる前。この映画は破棄された
原子力発電所にセットを作ってしまい
注水し深海を思わせる為真っ黒なビーズで水面を被いました。
当時、スターと言える人は出ておらず
(エド・ハリスはいまや大スターですが)
セットなどにお金をまわしています。
尊敬するキューブリックの影響か
病的な完璧主義になっていき、スタッフや役者
プロデューサー、配給会社とトラブルは絶えませんでした。
ヒロインのメアリー・エリザベス・マストラントニオは
服の前をはだけさせ蘇生させる為の緊迫したシーンで
フィルムが切れた事に激怒し現場から退場
実際の映画ではエド・ハリスを下から見つめるショットが
多くを占めました。(何もないのに必死に演じたハリスに拍手)
結局監督との溝は埋まらず
特典映像のインタビューにも出演していません。
しかしこの女優さん。某大嵐の映画にもでてましたよね。
水に縁があるのか。
他にも沢山のトラブルが出ますがこの映画は
CGの効果を一気市に世間に知らしめたという面もありました。
水が様々に変化する映像は当時新鮮でした。
が、CGとの合成や演技とのからみは
現場もノウハウが少ない為試行錯誤。
現場の混乱は作品にも影響され、当初は120分で公開。
大ヒットとは言えない結果で終わりました。
が、口コミやファンの噂などから
数年後「より大きな形」で蘇りました。
何か私はこういう「難産」な映画が好きなようです。
[THX-LDからDVD]
完全版はTHX-LDでの発売になりました。
LDでも上位に入る高画質で、青の深いグラデーションが
とても神秘的でした。
その後AC-3版が発売され、R1-DVDでも2枚組みの
豪華版で発売されました。(日本版もその後発売)
DVD初期の作品の割には、メニュー画面の凝り方は凄く
ディープコアを探検するような動きのあるメニューで
それだけで感動。
DVDの印象としてはLBなのがまず残念。
大画面だと物足りなさを感じます。
(R1では16:9も出たらしいが未購入)
音響はドルビーデジタル5.1ですが
派手に動き回ったりするシーンは以外と少なめ。
「クラゲ」が動きまわる所も意外にアッサリ。
ディープコア内の反響や水の中での包囲感は良いですが
ドルビーサラウンドでPCMだったLDの方が
音の力強さがありDVDではやや薄味。
せめてDTS収録の発売を…と言うのはFOXの思い通りの私!?
[歪でも突き抜けた映画]
アビスは「まとまった」作品ではありません。
最期も尻切れトンボだし後半のメッセージは
取っ手付けた感もある。前半のテンポの悪さ等
あげればキリがありません。
しかし映画が動き出した時のキャメロンの演出は
俗に言う「たたみかける」と言うものの
最高の部類に入ると思いますし、美術やセットの凄さは
今現在でもなかなか作る事はできないでしょう。
なにより人間ドラマが素晴らしいです。
綺麗な円に納まった映画より
ダメな所が多数あっても「この映画ならでは」が
突き抜けた映画に魅力を感じますし
ヘビーローテーションなソフトになっています。
その王様が「完璧主義」と「超大作」の監督の道へ進路を決めた映画です。
ABYSS
[相性]
私は正直キャメロンとは相性良く無いと思います。
フライングキラーは外すとして「ターミネーター」も
周りが絶賛した程好きでは無かったし(期待しすぎもあった)
「エイリアン2」は面白い事は面白いが
偏屈は私の中では 1>>3>>2>>>>>4の順。
大ヒットの「T2」も、拡大追いかけっこに終止し
パート1よりノレませんでした。
「トゥルーライズ」もT2であれ程
「核の恐怖」を描いているのになんだありゃ!?
確かにどの作品も「演出力」と「迫力」は並みの映画では無い事は
認めますが「のめり込まない」のです。
本作と一番甘いと言われた「タイタニック」が結構ハマりました。
両者の共通点は「水」くらいか?
[真の超大作]
まだCGが特殊効果の主役にはなる前。この映画は破棄された
原子力発電所にセットを作ってしまい
注水し深海を思わせる為真っ黒なビーズで水面を被いました。
当時、スターと言える人は出ておらず
(エド・ハリスはいまや大スターですが)
セットなどにお金をまわしています。
尊敬するキューブリックの影響か
病的な完璧主義になっていき、スタッフや役者
プロデューサー、配給会社とトラブルは絶えませんでした。
ヒロインのメアリー・エリザベス・マストラントニオは
服の前をはだけさせ蘇生させる為の緊迫したシーンで
フィルムが切れた事に激怒し現場から退場
実際の映画ではエド・ハリスを下から見つめるショットが
多くを占めました。(何もないのに必死に演じたハリスに拍手)
結局監督との溝は埋まらず
特典映像のインタビューにも出演していません。
しかしこの女優さん。某大嵐の映画にもでてましたよね。
水に縁があるのか。
他にも沢山のトラブルが出ますがこの映画は
CGの効果を一気市に世間に知らしめたという面もありました。
水が様々に変化する映像は当時新鮮でした。
が、CGとの合成や演技とのからみは
現場もノウハウが少ない為試行錯誤。
現場の混乱は作品にも影響され、当初は120分で公開。
大ヒットとは言えない結果で終わりました。
が、口コミやファンの噂などから
数年後「より大きな形」で蘇りました。
何か私はこういう「難産」な映画が好きなようです。
[THX-LDからDVD]
完全版はTHX-LDでの発売になりました。
LDでも上位に入る高画質で、青の深いグラデーションが
とても神秘的でした。
その後AC-3版が発売され、R1-DVDでも2枚組みの
豪華版で発売されました。(日本版もその後発売)
DVD初期の作品の割には、メニュー画面の凝り方は凄く
ディープコアを探検するような動きのあるメニューで
それだけで感動。
DVDの印象としてはLBなのがまず残念。
大画面だと物足りなさを感じます。
(R1では16:9も出たらしいが未購入)
音響はドルビーデジタル5.1ですが
派手に動き回ったりするシーンは以外と少なめ。
「クラゲ」が動きまわる所も意外にアッサリ。
ディープコア内の反響や水の中での包囲感は良いですが
ドルビーサラウンドでPCMだったLDの方が
音の力強さがありDVDではやや薄味。
せめてDTS収録の発売を…と言うのはFOXの思い通りの私!?
[歪でも突き抜けた映画]
アビスは「まとまった」作品ではありません。
最期も尻切れトンボだし後半のメッセージは
取っ手付けた感もある。前半のテンポの悪さ等
あげればキリがありません。
しかし映画が動き出した時のキャメロンの演出は
俗に言う「たたみかける」と言うものの
最高の部類に入ると思いますし、美術やセットの凄さは
今現在でもなかなか作る事はできないでしょう。
なにより人間ドラマが素晴らしいです。
綺麗な円に納まった映画より
ダメな所が多数あっても「この映画ならでは」が
突き抜けた映画に魅力を感じますし
ヘビーローテーションなソフトになっています。
by suzuki-ri
| 2004-09-17 10:05
| DVD・ホームシアター
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