●「エイリアン・コヴェナント」。再見しても個人的には好きな作品なのだが
ここは? というところも幾つかあったのでそのことなどや他に思っちゃったことなどを。
2本足でダッシュするエイリアンを想像したら、相当滑稽だと思う。
「エイリアン」のDVD/BDにあった特典に、ランバートへ近ずくエイリアンのボツ映像などがあるが
そこで語られていることは、どう人とは違う動きで…ということを苦心していて
当時の技術などでは、あの動きしかできなかったというのが本当の理由。
CGや今回も着ぐるみを多用しているが、その使い分けで様々な動きができるようになって
結果あのような動きなのだから個人的にはまったく問題ないかなと。
●好きな点は、エンジニアの宇宙船の湿度多く廃墟化し、冷たい緑色のコケむしている感じ。
「プロメテウス」やや乾いた印象だったが、ギーガーのデザインには湿度を感じていたし
いい意味でお化け屋敷な恐ろしさも出ていたと思う。
とにかく全体に雨が降っている場面が多いのだが、主役はエイリアンでも人間でもなくアンドロイドの葛藤だったので
創造させられたものの哀しさや、新たに芽生えた欲求などが完全に「ブレードランアー」と重なってくる。
まぁ、だから「エイリアン」見に来たのにレプリカントの苦悩みたいじゃないかという声はもっともだが。
中盤デヴィッドが「プロメテウス」のテーマ曲を笛で吹くのだが、泣くような映画ではないのに
その細い演出と、ショウ博士の事を思うと涙した。
「プロメテウス」はショウ博士とパートナー・ホロウェイのロマンの映画でもあった。
●個人的にうーんなのは、やっぱりヒロインか。ルックスというより、映画でやっぱり目立って来ないし
本編とは別のプロローグ映像でももう少しドラマがあっても良かったのでは?と思う。
湖畔に木の家を建てたいというドラマがもう少しあると、最後のアレがもっと効いてくるのではと思うし。
コベナント号の造形は好きだが、スケール感などがもう少し堪能できる場面があると嬉しかった。
その辺りは「プロメテウス」や「オデッセイ」の方が大きさも感じられたし、ギミックも面白かった。
ただ黄金の帆を張るのは楽しいギミックだったが。
あとは映画的つながりがちょっとおかしいなと思ったのが、雨降ったり止んだりが多くて見ていてノイズに。
惑星に着いたらずっと雨で、ラストは雨が上がるならそのメリハリもあったのでは?なんで思うのだが。
●結局あのエンジニアの星は全面したのだろうか? いくら首都的な場所でアレをやったとしても
全滅はムリがあるのでは? と思ったがその他の生物とかはどうなったのかなども見たかったが
それをやると「エクソダス」の災いのシーンと重なるし、長くなるからかな? とも思う。
●もし、まだ見る機会あれば劇場でみたい作品。4K UHDで家で見られるのに
客のリアクション含めてやっぱり劇場だと面白いなと。
「スゲー後味悪い」とか「胸が痛くなった」とか話している観客の声を聞くと
そちゃ御愁傷様。でもそれを狙った作品だからと、こちらはなにか自分の手柄でもないのに
してやったりな気分になるので。
by suzuki-ri
| 2017-09-19 10:56
| リドリー・スコット関連
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